子供のころから夏になると誰よりも真っ黒になっていた。
そんな事にも目もくれず外で遊び続けていた。
すこし大人になり二十歳そこそこになった頃には日焼けを気にし出し夏でも
カーディガンを羽おり外に出るようになっていた。
そして結婚パーティーをすることになった時だった8月の夏の盛りでそのころ電車から
自転車通勤へと変わっていたわたしは見事に昔のころの様な真っ黒な肌に戻っていた。
自分で花嫁衣装を選んだものの肩出しのミニドレスにレースで出来た花のレイを首から
かけたわたしを写真で見た母は南国の花嫁さんだねと言った。
これがわたしの日焼けの歴史である。
そして27歳になった今人生で初めて日傘というものを使うに至った。
ある種の憧れときはずかしさが混ざる。
しかしスマートに夏らしいノースリーブを着て日傘に守られている女性を見ると素直に素敵だと
思っていた。
はたしてこの先このアイテムの登場でどんな日焼けヒストリーが続くのか楽しみだ。
夏の終わりが待ちどうしいばかりである。