私達のブログで度々登場する大家さん。今日はこの大家さんの紹介。
元々はこの場所で私達と同じように衣類の販売をされていました。
ただ私達は俗にいうセレクトショップなるものですが、大家さんは<アトリエきむら>
という名で全てオーダーで服を作り販売されていました。
お店もかなり繁盛されていたようで、ファンがたくさんいたようです。
しかしお年ということもあり店舗を構えるのではなく、縮小してやっていきたいとの
ことで私たちにこの場所を提供していただきました。
この木村さんがまた凄い。お洋服はほとんどが刺し子で一針一針手で縫っています。
私達もほとんど毎日といっていいほど作業場にお邪魔しますが、
月曜から日曜まで休みなく木村さん縫ってます。
この体力はどこから?とよく思わされますが、ただただ頭の下がる思いです。
このアトリエきむらさんの商品はお客様のサイズに合わして作ったり、かなり厳選して
生地を選んだり、古布を使用している為、決して手ごろに手に入るものではありません。
しかし洋服を手にしたお客様の満足度はなみなみならぬ方達ばかりでした。
私達の取り扱っている商品たちも、デザイナーさんが思い思いに作られている為、
そのデザインを尊重できるような接客を心掛けています。
しかし木村さんの場合まったく逆でお客様の希望があればすぐにデザインの
手直しをするようです。
私はこの話を聞き、また違った形でのプライドを感じました。
いつも柔軟にもの事を考えられるこの思考こそ作り手としての大きなプライドを感じます。
何か一つのことを積み重ねていく・・・・。
いま私たちにとって大事な事は、そんな事なのかもしれません。
アトリエの様子。生地の数は相当数。
一つ一つ丁寧に刺し子してある。